「こういうことだから!!」
真田くんはそう言うと、またあたしの手を引っ張って
教室に戻る。
えっと・・・?
何が起きたの・・・?
真田くんはあたしの席にあたしを座らせ、
あたしの前に膝をついてギュっと両手を握ってくる。
「琴女!!聞いて!!」
「う、うん。」
すると真田くんは、
スゥーーーーーーっと空気を吸い込んで、
「俺は琴女が好きになってる!!!!!」
と、ありえないくらいの声で叫んだ。
クラス中がフリーズ。
あたしもフリーズ。
「だから!!琴女には誰にも近づかせない!!!」
えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ??
あたしは、ポカンと口が開いたまま。
「琴女は俺が嫌い?」
あたしはふるふると頭を振る。
「じゃぁ、問題ないな♪」
真田くんは、ゆっくり立ち上がって、
チュっ♪とあたしにキスをした。
公開告白・・・公開キス・・・
きっと今教室内が凄いことになってるんだろうけど
あたしには聞こえてこない・・・。
・・・・思考停止・・・・
上杉君があたしの頭をポンポンとして、やっと我に返った。
「琴女ちゃん大丈夫?
・・にしても碧らしいね♪堂々としてて♪
でも・・・・」
「で、でも?」
「公開セックスだけはやめてね?」
上杉君はニヤッと笑って言った。
あたしはまた・・・思考停止になった・・・

