あなたは誰と恋をする?

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次の日。


朝教室に入ると、いつも通り友達と笑って話している
真田くんの姿があった。



真田くんはあたしに気がつくとニカっと笑って、
あたしの元にやってきた。



「おはよ♪琴女♪昨日はありがとうな♪」


「ううん・・・あたしはなにも・・・」


「昨日さ、あれから彼女に会いにいってさ・・・。」


「・・・うん」


「俺から別れてやった!!」

真田くんはそう言ってVサインをした。




「えぇぇぇ?!話し合いとかしなかったの?」


「あぁ・・無理それ・・。
俺、一度ダメだって思ったら、もう無理なんだよね♪」


「そっか・・・。」





・・・正直、ホッとした。



もし、もう一度やり直すことにした!・・なんて言われたら、
あたし、ショックだったかも・・・。



人の不幸を喜んでるみたいで嫌な感じだけど・・・




「んじゃぁ、新しい恋しなくちゃね♪」


あたしは、淡い期待を込めて言った。



真田くんは少し《うーーーん》と唸る。



「・・・琴女は彼氏とか、好きなやついないの?」



あたしは、真田くんの覗きこむような顔に
一瞬ドキッとした。


そんなこと・・・聞かれたら・・・期待しちゃうよ?

あたしは・・・真田くんが好きなんだよ?




「あたしは・・・「井上さ~ん!!」


言いかけた時に、クラスの子に呼ばれる。



「井上さ~ん!呼ばれてるよ?」

そう言って、教室の入り口を指さす。



入り口に目をやると、
隣のクラスの子があたしに手招きをして立っていた。