いつの間にか、あたしと真田くんは教室で一緒に過ごすようになった。
好きなお笑い芸人が一緒だったし、好きなケーキ屋さんが一緒だったり…
女の子同士で話すような事を真田くんと普通に話せるからとても楽しかった。
「真田くんって、女の子と普通に話が合うのって凄いよね?」
「あぁ〜彼女にもよく言われる♪
俺、姉ちゃん二人いるからね♪」
…え?彼女…?
あたしは胸がツキンっとした。
「真田くん、彼女いるんだ?そうだよねっ!真田くんカッコイイし…優しいし…面白いし…」
「まぁ、一応彼女いるんだけど、ここ一ヶ月くらい会ってないんだよなぁ…
向こうが忙しいらしくってさ」
そう言って真田くんは唇を尖らせる。
いつもなら…
「よしよし」って頭を撫でてあげるんだけど…
《彼女がいる》って聞いてしまったら、それが出来なくなってしまった。
「琴女??どした??」
真田くんがあたしの顔を覗き込む。
「うわぁぁっ!あっ!ごめんっ!!考え事してたっ!」
「へ〜んなの♪」
真田くんはまた…ニカっと笑う。
この笑顔ズルイよ…
真田くんの彼女…
どんな人だろ…?

