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体育の授業は野球。
2チームに別れて試合をしている。


真田くんとあたしは同じチームだ。




「空振り三振っ!!」


「ツーアウトぉ♪」


「琴女♪ナイピッチ〜♪」



「「「…スゲぇ…」」」



あたしは少年野球の経験があったから、《体育が野球》と聞いて、サボる訳にはいかなかった。




試合が終わり、あたしたちねチームが大勝。


真田くんがあたしの元にやってくる。


「ナイピッチ♪」



パァーンっとあたしたちはハイタッチ。



「スゲェな琴女!!マジびびったわ!!」


「小学校6年間少年野球やってたから♪」


「そうなんだ?!スゲェ!!今日は琴女のおかげで勝てたようなもんだな♪」


真田くんはそう言ってあたしの頭をガシガシした。



「エヘヘ」とあたしははにかんで笑う。



「あぁぁぁ!!なんか今の琴女、めちゃくちゃキュンとした!!」



そう言うと、真田くんはあたしの腰を抱えて、高く抱き上げた。

あたしの視点が一気に高くなる。



「うわぁっっ!!ちょっとっ!!」



あたしは真田くんの肩に手を置き、足をバタバタさせながら真田くんの顔を見下ろす。



真田くんはあたしを見上げて、



「暴れるな×2!!
ってか琴女かる〜〜〜〜い♪♪」


と、ニカっと笑う。




あたしは、その無邪気な笑顔にまたオチタ…




「…さ、真田くん…おろして?」



「え〜っ!ヤダ♪」



とか言いながら真田くんはゆっくりあたしをおろしてくれた。




地面におろされても、腰にはまだ絡まれた手がある…


今度はあたしが真田くんを見上げる。



「琴女…」



めちゃくちゃ近い距離で、じっと見つめられる。



「琴女って…結構胸あるんだな?」


真田くんはニカっと笑った。



「抱き上げた時にちょうど胸が顔の前にあったから♪」



「バカァァァ!!変態っ!!」




真田くんはまたニカっと笑った。