ミっミカエル・・・?



怪我・・・して・・る・・・?




「ミカエル!!」



「あっ!あなたの犬ですか?

今怪我してるので包帯任せますね。」




ミカエル・・・・。




「クーン・・・クーン・・」




「ミカエル・・・。」




すごい・・・痛そう・・




嫌・・絶対痛いよ・・・。




「大丈夫ですよ。

この仔は強いですから。」




何でそんな事が分かるのよ!!




大丈夫じゃないくせに!!!



「あんなに怪我してるのに、あなたを探してたんですよ?」




「えっ・・・?」




私を・・・探して・・た・・・・・?





「これ・・あなたのじゃないですか?」





「それ・・・」




私の大切にしてるクマのぬいぐるみ・・・。




「これを持ってワンワン鳴いてたんですよ。

だから、あなたを探せるほど、強いって事ですよ。」




「うっ・・・

ミカエルー!!

グスンッ・・・。」




泣かないって思ってたのに・・・。





涙が・・・。





―撫で撫で―





「あのおじさんが言った通り。

大丈夫だよ。きっと。」




あっ・・・さっきのダンマリ男。





「グスンッ」





うんっとうなずく。





こんな風に頭を撫でられた事なんて一度も無かった。




いつも何に対しても強がってたから・・・。




「あの・・・

雄山 空ちゃんですか・・・?」




気まずそうにオレンジの作業服を着たレスキュー隊員が気まずそうに話しかけてきた。




「はい・・・?」