「音彩…」 そっと、あたしの名前をつぶやき その瞬間、意を決したように、あたしの方へ来てあたしの手を握った。 「いつか…絶対に話そうって思ってたの、でもママ達は……ずっと逃げてた」 切なそうな瞳を、まつげがそっと隠した。 「何もかも…全部話すわ……多分、こんな機会は、もうないと思うから」 そう言って、ママは優しそうに微笑んだ。 あたしが大好きなママの笑顔。