――でも、できないんだよ。 あたしは、そっと流雅のもとに近寄って・・・抱きしめた。 「ちょ!?・・・おい....音彩!!」 「ありがとう・・・ありがとう・・・・」 「ありがとう」何かじゃ絶対に足りないけど 今は・・・そんな言葉しか見つからない。 今のあたしが知っている、最大で最愛の言葉。 あたしは流雅の背中に手を伸ばして、さらの強く抱きしめる。 恥ずかしい? そんなこと....今のあたしには分かんない。 バカだから...あたしはバカだから、バカが出来る最大の事を流雅にぶつける。