笹川公園は私の家の近くにある小さな、小さな公園だ。
今では小さい子も少なくなったから利用する人はほとんどいない。
久しぶりにブランコに乗り、ゆっくりと漕いでみる。
ゆらり、ゆらり。なんだか懐かしいような気がする。
「楢山さん!」
甲高いブレーキの音といつもより大きく、高い鍵谷くんの声が小さな公園に響いた。
「お待たせ。見せたかったのってこれなんだ。」
そういって鍵谷くんが見せてくれたのは3枚のCDだった。どれもパパのものだった。
「このCDがどうかしたの?」
3枚のCDの題名はma Cheri、矢、なら
ma Cheriは知っていたけどほかの2つは初めて見た。

