どうしたらいいんだろう。 呼吸ができない。 行き場のない手。 どうしたらいいのか分からなくて、分からなくて。 「ふ…っ」 ぎゅっと迅の服を掴むことしか出来ない。 い…息が…。 へ…ヘルプミー…。 逃げようとしても後頭部に手が回されているため動くことができない。 〝助けて〟ということも伝える事が出来なくて、ただ溺れそうになっている。 やばい。 やばい。 本気で死ぬかもしれない。 本当に溺死をすると危険を察したあたしは、最後の力と言わんばかりの力で迅の胸板を叩いた。