酔っているお母さんはとても面倒だ。
だから早めに電話を切ろうと思って用事を聞いたのに、それが逆効果になってしまったようだ。
「今夕飯作ってるんだよ」
嘘を言ってみせた。
ついていい嘘はこのときに使うはず。
「あらそうなの?ごめんね?」
「ううん。あと少しだから大丈夫。それより用があった?」
そう再度聞き返せば、そうそうと思い出したかのように言うと、急にムフフと気持ち悪い笑みを溢した。
「っ?!」
何の笑いなのかさっぱり分からないあたしは、ただいきなりのことに気持ち悪くなって背筋を震わせた。
「きゅ…急になに…?」
警戒しながらそう聞くと、お母さんは気持ち悪い笑い声を上げたまま言った。

