何か紙を迅は海さんに渡そうとしていた。
あれはもしかすると婚姻届だったのかもしれない。
すべては繋がる。
「そう…だったんですか…?」
「そうだよ。迅は弱いところを人に見せるのが苦手だから、全て隠そうとしてたまに勘違いされちゃうのよね」
そう言って海さんは笑う。
あたしは笑えなかった。
全てはあたしの勝手な思い込みから。
迅の隠したがりな性格から。
お互いがお互いを隠しあっていた?
やっぱり海さんの言うとおり、言葉が足らないんだ。
どうしてそんな簡単な問題に手こずっていたんだろう?
別れ際に、海さんは小さく笑いながら言った。
「迅と瑠璃ちゃんは似たもの同士なのかもね」

