「おはよう、瑠璃」



自分の机に鞄を置くなり、寄って来た美沙にあたしは笑顔で同じ言葉を口にした。


机の前に立つなり、いきなりじっとあたしの顔を無理やり覗き込むようにしてきた。



「あれ? なんとなく瞼が重そうな気がするんだけど、気のせい?」



「そう? き、気のせいだよ」



苦笑いを浮かべながらそう答える。



本当のとこ、気のせいなんかじゃない。


あの後あの時から夜寝るまで、あたしと迅は今までに考えてきたこと、思ってきたことを全て吐き出しあった。



心残りがないくらい、心の中のものを全て。


抱えてきた重りを全て。



結局それは12時を過ぎるまで続き、結果早寝なあたしは誰もが分かる結果―――今日のような感じになってしまった訳だ。



美沙が言うとおり、瞼が重い。


泣いたせいでもあるのか、尋常じゃない重さだ。


それこそ鉛でものっかっているんじゃないかと本気で思うほどだ。