「確かに最初はそうだったかもしれない」 最初は迅の言うとおり、紙切れ1枚で繋がれた薄っぺらな関係だった。 それは紛れもない事実。 あたしは迅のことが好きではなく―――むしろ何も知らなかった。 好き同士から始まった関係ではなく、紙切れ1枚から始まった関係。 薄っぺらなのかもしれない。 一目惚れとなんら変わらない始まりだ。 だけど。 だけれど。 「でも…気づいたら――――――」 最後まで言わせてもらえなかった。 気づいたら引き寄せられていて、唇が塞がれていた。