「あ…」
「平気か?」
まさかのことにビックリしたあたしは、ポカンと口を開けたまま固まってしまった。
驚いた。
まさかこっちに佐藤さんが来るとは思っていなかった。
よくよく考えれば海さんもこっちに来ていたし、特にあっちの家とこっちの家に区別はなく、誰でも出入り自由のようだ。
ただの思い込み。
あたしの勝手な想像、妄想。
ここはあたしと迅の家。
馬鹿なことを思っていた。
勝手にそう思っていた。
実際そんなことはない。
ここは迅の家であって、あたしを含めた他の人たちは客人でしかない。
分かっているのに悲しくなった。
勘違いだと思った途端に空しくなった。

