あたしは甘いものは苦手じゃないけれど、かなり食べれるってほどじゃない。
ケーキが5個食べれる程度の強さしか持っていない。
…あたしもやばいかもしれぬ。
中心に行くほど匂ってくる甘い匂い。
三山のことを言っていられないほどヤバイ気がしてきた。
「早く早くーっ」
この美沙のテンションについて行けるのは、どうやら深谷だけみたい。
甘ったるい匂いにやられ気味になりながら、同類状態になってる三山にげっそりしながら話しかける。
「…無理でしょ?」
主語なしのこの言葉で通じたらしく、三山は首を縦に振るとグッタリと頭を下げてボソボソと呟いた。
「前も連れて来られたんだよ…あんまし食えない俺見てつまんないって言って、今度はみんなで来ようねって…」
「あぁそう…」
三山のせいでこうなったらしい。
気づいた。
あたしはあんまりスイーツに向いていない体らしい。
匂いだけで卒倒しそうなあたしみたいな奴は、こんなところに来るべきじゃないと思う。
けれど美沙は店員の「何名様ですか?」の言葉に、笑顔で「4名です」なんて答えてしまったもんだから、出るにも出れなくなってしまった。

