プラトニック・ラブ




最近の自分は自分じゃない気がして、たまにコワくなる。



泣くことなんてなかったのに、今じゃきっと迅には〝泣き虫〟扱いされてるだろうほどまで弱くなってしまった。



〝みんな愛情を求めてる〟



ふと、佐藤さんが言った言葉を思い出す。



愛情を求めてる?


あたしが?





求めてるつもりはないけれど、もしかすると気づかないうちに求めてしまっているのかもしれない。



だから迅の体温に触れると込み上げてくるものがあるのかもしれない。



あたしは迅に甘えるだけじゃなくて、甘えてもらえるように強くならないといけないのかもしれない。



甘えてもらえるようになりたい。



そんなことを意気込んで、綺麗に磨き上げられた床に人差し指で繋ぎ目をなぞっているときだった。




――――ガラ



扉が開いた。


同時に顔を上げると、迅と目が合った。



驚きで見開く目。


けれどそれはあたしだけじゃないらしく、迅も驚いたように目を見開いていた。



あたしは慌ててグリンっと体を回すと、壁に額をくっ付けて、



「ご…っ、ごめんなさいっ!!」



ギュッと目を瞑ったまま早口で謝った。



出て行けって話かもしれないけど、あまりのいきなりのことに体が反応しなくて出て行くことができなかった。



だから精一杯体を縮めて目を瞑ってみる。



見てない見てない!!


上半身しか見てません…っ!!!