窓…あるし…。
それは一般用の風呂そのものだった。
今まではずっとこれ以上の狭い風呂に入っていたはずなのに、この風呂場のサイズが物凄く小さく見えてしまった。
「平気…大丈夫だし…」
誰に言うわけでもなく、自分の心に言い聞かせるように呟く。
急いで体を洗い髪を洗い、シャワーを止めようとしたときだった。
何か黒くて丸い物体が視界の端に映る。
同時にガタガタと音をたてて窓が揺れた。
「キャ―――ッ!!!!」
思わずそんな声が喉から飛び出す。
「どうしたっ?!」
叫び声を訊きつけた迅が血相を抱えてドアを開けた。
あたしは隅っこに小さく丸まったまま迅を見つめる。
お湯を止め忘れたせいでシャワーが暴走し、タイルにお湯が弾き迅までびしょ濡れになる。
迅はそのことに気にせず何も言わずに、服を濡らしながらあたしの前にしゃがんだ。
「あ…や…っ、なんでもな…」
ガタガタ震えながら俯き加減に言葉を零すあたしに、迅はあたしの顔を覗き込みながら優しく問いかけてくる。

