「そんなにコワい?」
ガクガクと震えてるせいで声が出なかったから、コクコクと何度も首を縦に振る。
けれどDVDを止める気はないらしい。
〝消して〟
そんな3文字も言えないほど全身が震えてる。
ここまでなるのは初めてで、自分が自分じゃないみたいで気持ち悪い。
絶叫。
罵声。
銃声。
断末魔の叫びに咀嚼音。
さまざまな音が混ざり合いすぎて、もはや何の音なのか分からない。
奇妙な音が部屋全体に響き渡る。
薄暗い闇に似合いすぎて気味が悪い。
しがみつく。
でもこの時のあたしは気づいていなかった。
「こえーの?」
口調が少し変わったことに。
首元に近寄ってきたことに。
「…え?」

