プラトニック・ラブ




あまりのグロさに18禁なんじゃないかってマジで思う。


でも今更そんなことを訊いても見続けそうだから、ここはやはりなんとしてでもこの迅との隙間を埋めるしかない。



気づけばわりとあった隙間はなくなり、ピッタリっと密着していた。



それに気づいた迅は不思議そうに見つめてきた。


そして口にした言葉は、



「コワい?」



笑みを含んだ声だった。



〝コワい〟


正直にそう言うつもりだったのに、笑われたことにムカついたあたしは、



「こ…コワくなんてないっ!!」



なんて強がってしまった。



ガキって思われるのは嫌。


だからここは頑張ってみよう、と思っているけど、ピッタリくっついたまま。


強がってるくせに離れようとしないあたしに、迅は小さく笑っていた。



体育座りをしてギュッと目を瞑ってみる。


けれど耳から入ってくる劈くような叫び声に、毎回毎回ビクリと震えてしまう。



こんなのコワいに決まってる。


ホラー映画なんて見ないあたしが、こんなのを好きになれるわけがない。