プラトニック・ラブ





う…嘘でしょ…。



ホラーなものは全般苦手。


お化け屋敷とかも苦手だし、基本お化け系は無理。



こんなとき、誰かに触れたいと心の底から思う。



横目で迅を見る。


見てることに気づいてない。



…よし!!



気づかれないように足と手、そして尻を使ってソロリソロリと迅に近寄ってみる。



近寄っては止まる、近寄っては止まるを繰り返す。



「………っ!!!」



無理だ無理だ無理だ無理だ無理だ――――っ!!!!!



テレビではゾンビみたいな皮の剥がれた化け物が女の人を追いかけてる。


それだけでゾワッと背筋に奇妙な電流が走る。



やばい…な…泣きそうかも…。



映画館風にしたいと言った迅のせいで、薄暗くなっている部屋で見るというのが恐怖を倍増させる。



女の人が叫ぶ。


血が飛び散る。