プラトニック・ラブ




――――…



ちょっと待って。



始まって数分たった。


あたしと迅はベットの上で座って見ている。



迅が持って来たテレビは、家電屋でしか見たことがないデカイテレビで、分かっていたはずなのに驚いてしまった。



あたし達の間は1メートルほど空いている。


その隙間が少し寂しいような気もするけど、要注意人物には変わりないから警戒はしておく。



ゴクリと唾を飲み込む。


心臓がバクバクしすぎて音が聞こえそうだ。



ちょっと待ってよ…?



チラっと横目に迅を見る。


けれど迅はテレビをじっと見ているからあたしが見ていることに気づかない。



再びテレビに視線を戻したのと同時に、画面に鮮血が飛び散った。



ひぃ…っ!!



ビックリしすぎて本気で心臓が口から飛び出しそうだった。



ここでようやく思い出した。


迅がさっき言っていたこの映画の題名をどこかで訊いたことがあると思ったら、深谷や三山が見たいと言っていた映画だったってことに。



この映画〝ホラー映画〟。