〝今日1日は休んでること〟



熱は平熱まで下がっていた。


学校に行けたのにそう言われて無理やりベットに押し戻されてしまったから、行くに行けずに休むことになってしまった。



迅は昨日何もなかったかのようにそう言って、仕事へと行った。


あたしはそんな迅の背中をずっと見てた。



…昨日のことはなかったことになってる?



謝ろうと思ってたのに、迅がこんな調子で会話を始めてしまったから、謝るにも謝るタイミングを逃してしまった。



「…何がなんだか」



何を考えてるのか分からない。


昨日のあの悲しそうな瞳は消え、いつもと変わらない笑顔であたしを見てくれた。



それは昨日寝る前にあたしが願ったこと。



迅は変わらずに笑ってくれた。


多分あたしもいつもと変わらなかったと思う。



願ってたこと。



なのに引っ掛かる。


胸にゴワゴワと纏わりつく。



スッキリしない。