あたしは顔を上げ、その人を見た瞬間「あ…」と声を漏らした。
「瑠璃、どうした?」
真っ黒なスーツできめた迅はそう言いながら上がって来ると、あたしの前に座って見つめてきた。
「迅…」
よく考えてみると、迅はいつもあたしがピンチのときにやって来て助けてくれるような気がする。
スーパーマンみたい。
「か…体がダルくて…」
すると迅は急に俯いた。
あたしは驚いたまま見つめる。
迅…?
すると迅は小さく言葉を漏らし始めた。
「…ごめん」
「…ん?」
謝られる意味が分からなくて、あたしは疑問の声を漏らす。
けれど迅はあたしの顔を見ないまま言葉を続ける。
「…寝れてないんでしょ?」
「………」

