美沙は額を押さえたまま驚いたように顔をあげると、あたしの笑顔を見てホっと息を吐いた。
「瑠璃ちゃん怒るとコワいんだもん…」
「大丈夫。 あたし深谷以外には怒らないから」
そう言うと美沙は笑った。
あたしもつられて笑う。
そうだよ、あたしは逃げてるだけ。
ただこの穏やかな毎日を壊したくないだけ…。
だから秘密にする。
誰にも知られない。
「瑠璃ちゃん?」
美沙が心配そうにあたしの顔を覗き込んできた。
あたしは慌てて顔を上げる。
「あ、ごめん。 ボーっとしてた」
「寝不足はお肌の敵だからね?」
「うん。 今日は早く寝るよ…」
本当に早く寝なくちゃダメかもしれない。
いろいろ考えすぎて頭が痛くなってきた。

