ギュッと苦しいほど抱きしめられる。 「じ…迅…?」 驚いて声を出す。 けれど迅は何も言わない。 ゆっくりと背中に回る手。 ネグリジェのせいでいつもよりしっかりとした手の感触をあたしに届ける。 何も言わない迅。 あたしも何も言えない。 「迅…?」 呼びかける度に背中にある手がピクリと動く。 何にも意地悪をしてこない。 笑ったりもしない。 何だか急に切なくなって迅の背中に手を回した。 ねぇ…どうしたの…? 迅はあたしの髪に顔を埋める。 あたしの体がピクリと跳ねる。