何の音もない。
無音の空間が続く。
だからなのか。
風でカタカタ微かに動くどこかのドアの音がやけに気になってしょうがない。
今日は夜から雨が降る予報だった。
そのせいか風の音が聞こえる。
あたしが住んでたボロアパートじゃないんだから、そう簡単に風の音が聞こえるわけがない。
でも微かに聞こえてくるということはそれだけ外は風がすごいということだ。
雨が強く降るのかな…。
カタカタと。
時たま何かが鳴って、あたしをビクっと震わせる。
歩いてきた後ろを見る。
これから歩いて行く前を見る。
薄暗くて、いかにも非現実的なものが出てきそうなシーンに背筋にいやな汗が流れる。
「もう…やめてよねぇ……ははは」
ただ今のあたし。
壁に張り付いて泣き言を言ってる。

