「…っちぇ」
結局主導権は迅が持ってる。
あたしはただのオマケ。
怒ることも何もかもを諦めて、あたしはドアを開けて部屋から出た。
部屋から出れば兵隊のように左に向く。
そのまま突き当たり目指して歩き―――…
「…マジかい」
…―――遠かった。
ここに上ってきたときのあたしは部屋を探すことに必死だったから気づかなかったけど、家がデカイだけあって廊下も長かった。
目指すのは一番向こう―――あたしと向き合ってる部屋。
近く感じるけど遠い。
遠い。遠い。遠い。
遠い。遠い。
遠い…。
でも行かないわけにはいかないから、あたしは前へと足を進めた。
長い長い廊下。
誰もいない。
音もない。
この家っている人って…本当にあたしと迅だけ?

