迅はもう一度ため息を吐くと、
「左の突き当たり」
意味の分からないことを言ってきた。
思わず「はぁ?」っと、これ以上機嫌を悪くさせるような言葉が飛び出そうになり、慌てて堪えた。
「………」
考える。
悩む。
けれど意味は分からない。
頼むから面倒くさがらずに主語を使っていただきたい。
あたしが黙りこくっていると、迅はまたまたため息を吐き、
「…その部屋を出て左に曲がって、突き当りの部屋に来い」
面倒そうにそう言った。
あたしはその声にピクリと反応する。
…今確実に物分りの悪い奴だなって思たぞこいつ。
声からしてそんなふうに聞こえた。
なんと失礼な。

