プラトニック・ラブ





迅は平然と普通の調子でそう言うけど、言われた当人は平然としているなんて無理だった。



「っ…!!」



あたしが短く声を上げると、迅はふっと意地悪く微笑んで、



「心臓バクバクじゃねぇか」



なんて、最も言わないでほしかったことを言いやがった。



この飛び出してきそうなドキドキを今までずっと隠してたつもりだったけど、これだけ体同士がくっついていたら隠すなんて到底無理。


バッチリバレタ。


言われると余計にドキドキしてくる。



けれど迅は違った。



さっきから気づいていたけど、迅の心臓の動きは通常通り。


ゆっくりなテンポでドクンドクン鳴ってる。



こんなにドキドキ鳴っているのはあたしだけ。



これがガキと大人の違いなのかもしれない。


これが経験者と未経験者の違いなのかもしれない。



迅が経験者かどうかなんて分からないけれど、未経験者ではないんだろうことは予想できる。



きっと迅はこんなことスキンシップ程度にしか思っていないに違いない。


けれどあたしは初めての体験。