「…なに?」
いつも優しい声色だけど、眠いせいなのか、いつもより倍優しく聞こえてくる。
そのおかげで変に緊張せずに言葉を続けることができる。
「その…ね、あ…あたし何かが…添い寝相手でいいの…?」
自分で言うのもなんだけど、あたしはまだまだガキだ。
そんなあたしが、迅さんという大人の人の添い寝相手になっていいんだろうか? っと思ってしまった。
もしかするとからかわれているのかもしれないけれど。
今この状況から抜け出すことなんて諦めた。
迅の甘えるような言葉を訊いていたら、逃げ出す気が失せてしまった。
この体温は嫌いじゃない。
この温かい手は嫌いじゃない。
今にも眠ってしまいそうな迅。
でもあたしの後頭部を撫でる手は止まらない。
そんな優しくて温かい体温のせいなのか、つられるように次第に眠くなってきたあたしに、迅は小さく呟くように言った。
「…今の俺にはお前しかいないだろうが」
そうやって普通にスンナリとこんなことが言える迅が少し羨ましい。
大胆というか、何も考えていないというか。

