迅の左右の手があたしの背中で繋がる。
それだけのことにビクっとなって、心臓はドキドキと騒ぎ出す。
そしてもっともっと近づけるようにグっと押し付けるようにしてくる。
正直このまま逝くんじゃないかってマジで思った。
それほど息苦しくてドキドキしてる。
たた…助けて…。
あたしが身動きひとつせずに縮こまっているせいか、メッチャ警戒していると思ったのか迅は、
「…添い寝してくれるだけでいい」
そう言うとあたしの後頭部に手を添え、安心させるように優しく撫で始めた。
ゆっくりとした動きで上下する、その温かい手。
そのゆっくりとした温かい手のおかげなのか、あたしの心臓はトクントクンと、通常通りではないけど落ち着いてきた。
「…迅さん」
「………」
急に黙った迅に、あたしはハっと思い出して慌てて言い直す。
「じ…迅…?」
言い慣れない。
最初からずっと〝さん〟付けだったから、変えるのは難しそうだ。

