そんな迅を、あたしは上半身を反り気味に見つめ疑問の言葉を漏らす。
「え…?」
「…夕飯まで時間がある」
そ…そういう意味じゃなくて…。
あたしはアタフタと、背中に迅の腕があるせいで起き上がるにも起き上がれない、もどかしい気持ちに駆られる。
ドキドキ。
心臓が激しく動くせいなのか、少し息苦しい。
何も言わなくなったあたしに、迅は勘違いしたらしく、
「…寝にくいか?」
薄く目を開け、あたしの目を見て言ってくる。
今にも眠ってしまいそうなその表情を見た瞬間慌てた。
あたしは身動きできない状態の中、顔だけを上げ迅を見つめる。
そ…そういう意味でもなくて…。
「あ、あたしは平気なんだけど…重くないの…?」
本当の本当は、訊きたい事なんてこんなどうでもいいことじゃないけれど、本当のことを口にできなかった。
だからどうでもいいことを口にして空間が静まり返るのだけは避けようと頑張ってみる。

