「迅のやつ、今日は多分家にいると思うんだ」
そう言うと英二さんは怪しく笑う。
けれど、次の瞬間には少し顔を曇らせて、
「アイツは愛情が足りてないからなぁ…」
そうぼやくと、
「頼むな?」
そう言ってまっすぐにあたしを見つめてきた。
ドキンっと胸が鳴る。
これが―――一番あたしにして欲しいことだろうか?
しかしあたしは考えた。
いや待てよ?
〝アイツは愛情が足りてないからなぁ〟
この前ちょこっと聞いた、奥さんはずっと体が弱くて愛情を与えてあげられなかったらしい。
母親の愛情不足?
ちょっと待てよ。

