近距離。
近いのはヤバイ。
あたしはドキドキしてるこの気持ちに気づかれないように、負けじと強めの口調で言ってみる。
「ど…どいてください…」
「何言ってんだ? 助けを求めてたのは瑠璃だろ?」
そ…そうだけど。
うぐっと言葉に詰まる。
〝迅さん助けて〟
なんて言っちゃったし、しかもそれを訊かれてしまったなんて恥ずかしすぎる。
聞き間違いでしょ、なんて言えない。
あたしは俯いたまま必死に言葉を紡ぎ出す。
「あ…あたし…お母さんの手伝いしなきゃ…なんですけど…」
「そっか」
そう言うと何故か迅さんは伏し目がちになった。
同時に顔が近くなっていく。
ま…ままま、待って?!
き…キス?!

