キンっと張り詰めた空気は痛いとすら感じる。 社長は一番左に。 その息子は一番右に。 正反対の位置にお互い腰を下ろす。 仲が悪いのか。 でもそうは見えないけれど、決してお互いの顔を見合おうとしない。 広い空間が物凄く寂しい。 ボーっとその今までに体験したことがなかった異様の空間に圧倒されて、突っ立っているだけのあたしに声がかかる。 「瑠璃ちゃん! 行くよ!」 海さんは小声で囁き、未だボーっとするあたしの手を引いた。