「あ、こんにちは…」
そう言うと先生は小声で、
「こら皆川! 失礼だから離れなさい!」
そう言ってあたしの服を掴もうとする。
手が伸びてくる気配がする。
嫌だ触るなッ!!
そう思ったあたしは迅さんを後ろに一気に押し、先生の手を届かせないようにする。
先生の手があたしの背中を掠める。
迅さんは驚いた声であたしの名前を小さく呟く。
あたしは弾かれたように顔を上げ、口をパクパク開閉させながら思いを訴える。
助けて!!
それが伝わればいい。
それだけ理解してくれればいい。
願うのは、どうか迅さんがこういうことで気付いてくれる人であるように、ということ。
頭の硬い人だったら最悪だ。

