最悪だ。
にっこにこ笑って近寄ってくるのは担任。
あの顔は何かを企んでいるときの顔。
全力で逃げたくなったけど、仮にも目の前にいるのは教師。
そして担任。
ここで逃げたら後々面倒なことになりかねない。
「『げ』とは何だ、全く」
ブツブツそう言って歩み寄ってくる。
あたしは慌てながら深谷の背中に隠れる。
「あたしパスだから!」
コソっと小声で言うと、深谷も小声で、
「隠れても無駄なことくらい分かってるだろうが、バーカ」
なんて言ってきたから、背中を叩いてやった。
ゲハっと咽た深谷に、あたしはにんまりと笑う―――…がピンチには変わりない。
ピンチは迫ってくる。
迫って迫って迫って―――…

