「返せ」 「…吐こうか?」 そう言って口の中に手を突っ込もうとする深谷の頭を、あたしは思いっきり叩いた。 考えただけでありえない。 冗談だって分かってるけど、あたしが止めなかったら本気でやりそうな雰囲気を放つ深谷はコワい。 「奢れ!」 「はぁ?」 〝何頭悪いこと言ってんだ〟みたいな表情で見られたあたしはもっとキレる。 あたしは近くの売店を指差して、 「アイス買え!」 深谷の首元を掴んで怒鳴る。 けれど深谷はさっきと同様の顔のまま、 「はぁ?」 ムカつく声で言う。