凄く驚いたような表情で質問された。
そりゃ16になる娘が婚姻届なんて持ってたら気になるに決まってる。
「お母さん…話があるの…」
「んー?」
これもチャンス、と思うしかない。
このチャンスを曖昧にして逃したらそれこそ終わり。
話すチャンスなんてなくなってしまう。
だからあたしは意を決して口を開けた。
「あたし結婚するっ!」
そう言い切ったときだった。
「ええぇッ?!」
ドンガラガッシャーンッっとギャグのように激しい音をたてながら、お母さんはあたしの元に駆け寄ってきた。
訳が分かっていない瑠子もお母さんに続いて「きゃー」っと楽しそうに走り寄って来た。
…言葉を間違えた?

