「お前も」
そう促す。
あたしもしなきゃらしい。
というか、この時点で結婚することが確定したようなこの空気は何なんだ。
「皆川瑠璃…です…。 今日で16です…」
「おめでとう。 結婚できる年齢だ」
とか言って笑ってるけど、それ知ってたでしょっ?!
昨日ウッカリあんなことを言ってしまったから。
そんなイライラなのかショックなのか分からないでいるあたしに、ソイツは立ち上がって言った。
「送るよ、瑠璃」
穏やかに笑ってそう言う。
そんなスマートな対応をされたことがないあたしは心臓ドキドキ。
あたしも立ち上がっては背中を追う。
…あたしの人生、どうなっちゃうんだろう?
16歳の誕生日当日。
人生という名の歯車に変化が起き始めた瞬間だった。

