「学校には…」
「そういうのは気にするな。 もちろんのことだが、苗字もこのままでいい」
「…そうですか」
これは喜ぶべきなのか、それとも悲しむべきなのか。
あたしは婚姻届を折りたたんでポッケにしまった。
「あぁそうだった。 お前のお母さんに〝櫻井英二〟を知ってるか訊いてみろ」
「〝さくらいえいじ〟…?」
「俺の親父だ」
なに?
あたしのお母さんがコイツのお父さんのことを知ってるの?
いろいろ考えすぎて頭が痛くなってきた。
眩暈がしてきたのは気のせいじゃない気がする。
「知ってると思う」
「どうして…?」
「………それはお前のお母さんに訊け」

