プラトニック・ラブ




何だかんだこの人は優しいのかもしれないなんて思い始めていた。



反省文、なくしてくれたし…。


昨日のことは史上最高に恐ろしくてイラついたけれど。



残る問題は退学のことなんだけど、その話はどこかに飛んでしまったよう。



媚を売ればなんとかなるかもしれないと、ふと考えた。



案外こういう毒舌男によって、ちょっと色気を見せたり甘い声で囁いてみたりすればコロっといっちゃうもん…だと思う。


あたしにそれができればの話だけど。



あたしはやっぱりマジマジとソイツの顔を見ることができない。


チラっと見るのが限界。



綺麗すぎて整いすぎていて、直視なんて論外だ。


爆発するかもしれない。



チラっと見た瞬間、目が合った。



ぅおうっ!!!



あたしは急いで下を向く。




突然ソイツは何を考えているのか、いきなりポッケから携帯を取り出した。


そのまま誰かに電話をかける。