プラトニック・ラブ





「失礼しました」



あたしはそう言って頭を上げるとオバちゃんに背中を向け歩き出す。



オバちゃんも説教頑張ってちょー。


なんてエールを背中越しに送ってみるけれど、きっと気づかないだろうな。



ドアを開け、あたしはその部屋から出る。



ドアを閉めたのと同時、その部屋からダンっと机を拳で叩いたような音が聞こえた。


ひっひっひー。



なんてニンマリ笑ってみるけれど、次の瞬間、あたしもオバちゃんと同じようなこと―――思いっきり壁を蹴り付けていた。



どうすんだよこの作文用紙!


何をどう書けばいいんだ?!



ただでさえバイトを見つけなくちゃいけないというのに、最悪な課題が出されてしまった。



寝てただけなのに反省文とかマジありえない。


反省文に作文用紙2枚使う理由が分からない。



最悪…。



あたしは壁に手を付け俯いたまま大きく息を吐き出した。