なんとかエレベーターへ。
丁度エレベーターが開き、数人のお年寄りが出てきた。
のそのそとした動きに、また苛立つ。
貧乏揺すりが止まらない。
苛立ってばかりだと思った。
なにもかもにイラついてしまう。
精神的な病気にでもなってしまったのだろうか。
もしかすると病んでるのかもしれない。
ちゃんと医者の話を聞いていなかったあたしに分かるはずがない。
やっと全員お年寄りが出た。
あたしは壁に車椅子を何度もぶつけながら、やっとのことでエレベーターへと入ることができた。
反射的に屋上のボタンを押す。
微かに聞こえる機械音と共に、ゆっくり上昇していくのが分かる。
1人の空間。
やっと肩の力が抜けた気がした。

