中庭からは子供や大人の笑い声。 その溢れんばかりの明るい声に、あたしは耳を塞ぎたくなった。 けどそれをしてしまったら、進むことができなくなってしまう。 必死で前に進んだ。 一秒でも早く人のいないところへ行きたかったから頑張った。 エレベーターに駆け込みたい。 速く進みたいのに進めない。 前に進みたいのに、思うようにいかないもどかしさ。 車椅子に苛立つ。 足が使えないということは、とても不便だと思った。