看護師は小さくため息をついた。 どうせなら堂々と盛大に大きくため息をつけばいいのに。 こういう人間は嫌いだ。 上っ面だけの人間なんて、アホとしか言いようがない。 あたしのことなんてほっといてくれればいいのに。 ずっとベットで寝ていたい。 世界に触れたくない。 1人取り残されたい。 どこかへ逃げてしまいたい。 ゆっくりとエレベーターへ向かう。 このゆっくりとしたペースに苛立つが、あたしは文句を言うことすれも面倒だと思った。