そら唄

「おーい、成瀬桜花さん?」

「何で名前しって…どっかであったことありますか?」


やっぱり覚えてないか。
そりゃ昨日は恥ずかしくてすぐに部屋に入ったけど……。

覚えてろよな…。


「桜花――――――!!」

朝のアイツが叫んだ。

「あっ!辞書だ、やばい!忘れてた!」


オレが呼び止めようとしても
桜花はアイツの所にいってしまった。