パチンと私の携帯を閉じて私に差し出す、にっこり笑った原敏史さん。 「…えっとぉ…」 公園に来たばかりの淋しい顔とは想像出来ないくらいの満面の笑み。 …な、なんなのよ…。 「つくしだっけ?ありがとな」 いきなりの呼び捨てにどきんと心臓が跳ねる。 でも空先輩の時とは違って… 空先輩の時は、もっと…こう胸に響く。 でも笑顔の原敏史さんはかっこよくて。 時折見せる優しいところとか、朱音が好きになるのがわかる気がした。