「へっ?」
つい、変な声になってしまった私。
『え、違うの?』
「いや、違うっていうか…」
寄り道してます。なんて言えないよぉ。
『つくしちゃん?』
「えっと…ちょっと柊高校まで…」
私が言うと空先輩の驚いた声が返ってきた。
『えっ、どうして?誰か友達でもいるの?』
「友達…じゃなくて…」
友達なんて…。会ったこともない人だよぉ。
『…じゃなくて?』
空先輩の声が少し低くなった気がする。
ううーん…
空先輩に嘘なんてつけないし…
「と、友達の彼氏が浮気ばっかりしてるって聞いて…友達が心配で会って話そうかと思って…」


