その瞬間、朱音の動きがぴたりと止まった。 「いつのまに教えてもらったの?」 そういえば、まだ言ってなかったっけ。 「昼休みの時…だよ」 すると朱音はへ〜って何かを楽しんでるかのように笑った。 「じゃあ何かあったら電話するんだよ?つくしは鈍感だから、男と目が合ったなってくらいがちょうどいいかも」 目があったくらいで電話するなんて、ちょっとおかしいよぉ。 でも朱音が諦めてくれそうだから、わかったって笑顔で答えた。 「ひいらぎ高校ってこの辺かな?」